ということで、前橋にて今回の娘。ツアーにはじめて参加してきた。
ので、ちょっと感想文を書いてみる。

まず、今回のライブに対する期待値は僕はかなり高かった。それはネットで聞いた評判がかなりよかったからだ。
セットリストがかなりよいと言われ、まぁいいやとそれをライブに行く前に見てしまったのだが、確かに今までとは違い工夫の跡が見られた。初日の長野や、富士急でのライブは伝説であるとさえ語られていた。
だから、今度のライブは楽しめそうだとかなり期待していた。
正直なところ、僕は娘。コンにはかなり飽きつつあった。台本どおりのMC、工夫のないセットリスト、遠いステージまでの距離。何回も行くようなものではなく、ツアーに一回だけいけばいいやくらいなテンションになり下がっていた。だから横アリや大好きな野外ライブである富士急は申し込まず、比較的近くでみれる可能性が高そうな前橋だけを今回のツアーは申し込んだのだ。

そんな前橋コン。
楽しくなくはなかった。いや、楽しかったのは楽しかった。
でも期待を満たしてくれたかというと、そんなことはなかった。いままでと同じような台本どおりのMC、さらに割合を増したショートバージョンの曲披露(ほとんど全曲そうだった?)、高い値段の割には短いライブ時間。
たしかにセットリストは良化したと思うけれど(とはいえ、やっと普通になったってレベル)、それでもしょせんショートバージョン。その曲のメロディやリズムにひたりはじめたときに曲を切られてしまうあの感覚をほとんど全ての曲で味あわなくてはならないのだ。TVのように時間という制限のないはずのライブという舞台で。

結局、今までと同じ。割り切って楽しむというレベルのものだった。『リハの時間がないんだからしょうがないよ。忙しくて新しい曲をフルでやる練習をする時間がないんだよ。』
期待があっただけに失望も大きかった。

確かに『見る』分には楽しいコンサートだと思う。娘。たちのダンスのパフォーマンスはかっこいいし、モニターに移る娘。たちの表情は見るものをひきつける素晴らしいものだ。そして曲のリズムに合わせて跳んだりはねたりしているのも、ちょっとしたディスコ感覚で楽しい。
だけど『聞く』分にはどうなんだろう。口パクあり、固定音源サポート多し、そしてショートバージョン連打。さらにMCにフリートークっぽい雰囲気がない。そんなコンサート、見ることと体を動かすこと以外の楽しみ方があるのだろうか。たとえばこのコンサートをライブCDなんかにしたとして、それに価値はあるだろうか。

だからこそこのコンサートに対する僕の感想は『もったいない』につきる。
せっかくのつんくの楽曲、せっかくのモーニング娘。という素材を、ダメダメな構成がその輝きを削ぎまくっている。もうちょっとまともなスタッフがやるなり、まともなリハ時間が与えられるなりすれば(そのどちらかが足らないのか、あるいは両方が足らないのかはわからないけれども)、心から楽しめる、本当に素晴らしいライブになると思うのだ。来週の横アリに行きたい、いやその後に鹿児島にだって行きたい、そんな風に思えるライブになったはずなのだ。けれどあれでは、僕にとっては、今回は1回でいいやって気分にしかならない。

再来月にはいよいよ、さくら、おとめの分割コンも始まる。
つんくはこの分割の理由について『小さな会場でより近くでコンサートを楽しめる場を作りたい』と語っていた。
皮肉にも、それは非常に正しい判断であったのかもしれないと思う。今の娘。コンは、僕には遠くては楽しめないレベルのものだから。

席なんか関係なく楽しめるライブ。そんなものは理想論かもしれない。けれど、今の娘。コンはあまりに理想を無下にしすぎて、現実的な選択に身を任せすぎている。夢を売る商売がそれでは、少しさびしいなと思う。


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文句ばっかり書いて終わるのもなんかあれなので、よかったなと思う点を書いてみる。

台本どおりのMCと書いたが、多少はアドリブを聞かせようという姿勢は娘。のメンバーの何人かからは感じられる。それは見ていてとても嬉しいものだ。ただ構成がガチガチに固められているので、『多少』でしかないのだが。
しかし、なぜあんな型どおりのコントを3本もやるのだろう。グダグダになってもいいから、フリートークっぽいものを聞きたいというのが観客の願いだと思うのだけれども。娘。から頭を使う機会すら奪っているように見えるのだが。

おっと、よかったなと思うところを書くんだった。

あと、メンバーみんなが楽しんでライブをやってるなってのは伝わってくる。これはやっぱり一番大事なことだろう。だからこそ、文句は多いけれども、楽しめたことは楽しめたのだ。
それがあるからこそ、ライブにはもう行かないなんてことは言わないし、ライブ以外の場では今までどおり応援というものをしていきたいと思える。

でも、やっぱり。
もったいないなぁ。


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(おまけの雑記)

・昼も夜もステージは遠かったが、でもどちらも隣が空席というラッキーに恵まれたので、跳んだりはねたりする分には最高に楽しめる環境だった。なのではじめて少しだけ回ってみた(好きな先輩で田中が回るのに合わせて)。結構楽しいかも。
・ASFORでの最初の加護ちゃんの表情は神レベル。
・あとさくらの衣装じゃない加護ちゃんは、あまり太って見えないね。なんなんだあの衣装は。でも麻琴はどの衣装でも結構目立つ。ステージのどこにいてもすぐに見つけることができるのはある意味ありがたいけども。
・あの子かっこいいなぁと思ってみていたら亀井ってのがよくあった。亀井いいね。評価大幅アップ。
・昼公演で前に座っていた女の子の横顔が市井に似ていてびびった。市井なわけはないけれど。夜公演も前は女の子集団だったため楽しかった。(前がクリアって意味だよ)
・藤本の声援があからさまに大きい。やっぱ人気あるんだなぁ。
・特に誰かの声援が少ないってことはなくなってきてるのはなんか嬉しい。ガキさんなんて昔とはえらい違い。比較的高橋が小さく聞こえるんだけど、それは人気がどうとかじゃなくてMCが寒いから。あのMCは変えないの?
・おとめ、さくらの新曲は小さい子たちも期待してるんだからやるべきだと思うんだが。こんな所でだけ、構成のきれいさがどうとかいわれても説得力ないし。
・好きで×5のイントロではさすがに鳥肌たった。あとモーコーで、2人が照明から浮かんできたところね。
・だから、モーコーを2人で歌うことがどうだとか、好きな先輩を歌って6期はどうだったとか、麻琴はサマナイどうよとか、フリートークでしゃべって欲しいことなんていくらでもあるわけだ。お決まりの言葉なんて・・・ぶつぶつ。
・グッズ売り場のなにが出るかわからない缶バッチ。こういうのは楽しくていいね。昼夜一回づつ引いたら、昼はガキさん。夜は圭ちゃん。ある意味当たり。


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