足利でのごっつぁんコンの感想(2003/10/25)
やたらと評判のよかったごっつぁんコン秋ツアーにやっと参加してきた。
最近、娘。本体のライブの評判がよくない。そして、僕自身もかなり不満に思うところが多く、他の人の意見にしても、ネガティブな要素の強いものほど共感することが多いという状態である。
しかし。
こと、今回のごっつぁんのツアーに関しては不満の声をほとんど聞いたことがない、否、絶賛の声しか聞いたことがないというようなすごい状況だった。曰く、優秀なスタッフは根こそぎごっつぁんに取られた、ごっつぁんコンにこそ娘。ライブが今も生きている、そんな意見を多く耳にした。そして、本当にそんなにいいのかよと期待半分、疑い半分で今回初めてライブに臨んだ。
結論から言うと、期待が疑いを圧倒的に凌駕した。そう、噂に違わぬすごくいいライブだった。ハロー系のライブに常日頃感じている不満点などほとんど、いや全く感じなかった。例えば僕がこのライブの責任者と知り合いだったとして、『ここをこういう風にして欲しいんだよね』って無責任にしゃべった願望を、すべて実現してくれたような、そんな感覚。ライブ後に『あとは生バンドにしてくれれば完璧だね』って笑いながら語り掛けれるような、そんなライブだった。
例えば演出。2曲目の『やる気!IT'S EASY』ではわざわざライブ用に曲を編集して、ごっつぁんがステージの左右と中央の3箇所で客を煽れるようにするという丁寧な仕事をしてくれている。
最初の登場シーン、昼公演では中央からでてきたのに、夜公演では意表をついてステージの横サイドから登場なんていう細かいこともしてくれた。
そしてセットリスト。意外性があるだけでなく、ごっつぁんが個人的に好きだという『くちづけのその後』、そして古くからのファンにはたまらない『未来の扉』という選曲がツボ。バラードが持ち歌にないというデメリットを、メリットにしてしまう。
MCは昼と夜とでちゃんと変えてくる丁寧さ。よっすいや圭ちゃんの話もだしてくるなど、ファンの心をあっためるトーク。
懐中電灯を使ったコネタなんかはセンスが感じられるし、曲はもちろんフルバージョン。ダンスはひたすらかっこいい(とくにLike
a Game)。
と、色々あげればキリがない。とにかくスタッフの仕事っぷりが丁寧で、そして、ごっつぁんがそれに対し100%以上の結果で答えてくれている印象。
そんなライブだからか、客のマナーまでいいような気がする。これは気のせいなのか、あるいはこのライブの質が客の質も高めているのかは分からないけれど。『くちづけのその後』なんかは、メロディー的にPPPHが入ることを覚悟したんだけど、そんな野暮なことをする客はいなかった。
正直なところ、ハロプロ系のライブってものに対する僕のモチベーションはかなり下がっている。だけど、今回のごっつぁんのライブを見て、かなり持ち直した。
もっとも、ごっつぁんコンをハロプロ系のライブって言ってしまうこと自体が失礼な例えに思えてしまうくらい大きな差があるのだけれど、でも、ハロプロ系のライブにまだ、いいライブを作るための工夫だとか努力だとかそういう気持ちが生きていることを感じることが出来、ちょっとほっとしたってのも今の正直な気持ちである。
あと適当に箇条書き。
・後半戦のスタート時に、びょーんと飛んで出てくるときのごっつぁんの姿勢がすごくかっこよい。どういう飛び方が一番かっこいいか、ちゃんと知ってるスタッフの素晴らしい仕事(あれがごっつぁんが自分で自然にやってるんならこれまたすごいと思う)。あのシーンだけのためにDVDが買える。
・席がよくなくても楽しめるライブと言うのがライブの理想だとすれば、ごっつぁんコンはそれにかなり近い。本当、別に席は後ろでもいいやって思えた。
・昼の部のMCでは、フットサルの練習試合で28対0で負けた話。それでも『初めての試合にしてはよくできてた』って褒められたらしいけど、28対0でそれはないだろとも思った。ちなみに、ごっつぁん曰く、やはりよっすいがうまいらしい。
・夜の部では、最近泣いたこととして、『伊豆の踊り子』を見て自分で感動して泣いたとか。特に圭ちゃんが売られていくシーンが悲しかったらしい。そこは笑うところじゃないの?って思った。きっと他の客もそうだったと思う。
・もう一回行きたいなぁ。
おしまい。