九龍妖魔学園紀
え〜、現在、激はまり中の「九龍妖魔学園紀」ですが。東京魔人学園のシャウト&今井監督による新作ゲームです。
どのようなゲームかと言いますと…ADVパートで学園生活を送りつつ、SLGパートで遺跡探索に勤しむ、というゲームです。
まず、ADVパート。これは魔人学園と同様、自分に個性も何も無いが(名前は一応デフォルトがあるが変更可能)、他の人との会話で自分の感情を入力する機会がありまして、それでだんだん自分の性格が決定されていきます。感情は「愛・喜・燃・友・寒・怒・憂・悲、及び無視」。
そこで、「ね、そう思わない?」と言われて「友」だと同意を示して「そうだよね〜!そう思うでしょ!」とか、「悲」で「泣くなよ!」とか言われたり。時に自分が考えたのと違う反応されることもあるが(笑)、大体これで自分がゲームに参加しているような気分になれます。
…っと、ああ、まず今回の主人公設定は、とある機関に属する「トレジャーハンター」なのですが、この学園の地下に秘宝が隠されているという情報があるから行って来い!と命令されて転校してくる高校三年生なのであります。もちろん、そんな素性は隠しているはずなのだが、第一話でいきなりばれている間抜けな主人公(笑)。そりゃ、アサルトベストにマシンガン、爆弾も持ってるってな格好で墓地を彷徨けばな…ばれるわな…。
そして、この学園自体も微妙に変わっていて、<生徒会>が異常に権力を持ってます。先生よりも。生徒会役員の他に執行委員というメンバーがいて一般生徒に混じって生活しており、こっそり学園の秩序を乱す者を処罰したりしてます。当然、墓地(遺跡の入り口)に立ち入ることは、生徒会の規則に反してます。
まあ、そんな事情が第一話で語られつつ、好奇心旺盛な同級生の女の子と、ドライなくせに何故か転校生の世話を焼く男子一名が強制的に仲間になります。
で、二話でようやく遺跡に入れるんですが。
さて、この第二話で初めて執行委員が一人姿を見せます。でも、本人はその間の記憶が無かったり。その彼と会話をしたりしつつ、放課後ようやく遺跡探索へ。
遺跡に行けるのは、自分と「バディ」と呼ばれる仲間が二名。そう、たった二名なんです。最終的に仲間は24人にも及ぶというのに。
このバディにはアクティブスキルというのとパッシブスキルというのがありまして、アクティブはこっちが好きな時に発動できます(回数制限あり)。たとえば、上記の女子、彼女はテニス部なので強力なスマッシュが打てます。これは射撃属性で範囲攻撃(しかもマシンガンの数倍の威力(笑))です。パッシブは「リターン」で、敵の正面からの射撃攻撃を、確率で打ち返せます(たとえ毒ガスでさえも(笑))。
それと、それぞれ得意な教科が決まっていて、主人公のスキルを補正します。たとえばこの女子は体育が得意で生命力が高いですが、知力がマイナス補正されます。
主人公能力は、いわゆるステータスの攻撃力や生命力、知力といったものと、スキル(教科)があります。体育が伸びるとジャンプ力が大きくなり、それまで行けなかったところに行けたり、数学が得意だと鍵開けが出来たり、美術が得意だと敵が落とすアイテムの確率が増えたりします。
レベルアップの時にそれらを伸ばしていって、個性が出来上がるんですな。
ちなみに、現時点でうちの主人公は知力と敏捷度が高いが攻撃力が弱い、という……エルフタイプか……orz。教科は…美術と歴史と数学が得意で、倫理とか低い…ま、ますますダークマタータイプ…?(今頃気づいてみた)。
ま、まあそれはともかく。
遺跡は日本神話とエジプト神話の混合という、これ以上はないくらいうさんくせぇ代物なのですが。
石碑を解読して仕掛けを動かし、敵を倒しつつ進んでいきます。
そして、その面のボス(たいていその回の話の生徒会執行委員(後半役員)と、それに取り憑いていた奴)を倒して、その話終了。
そして、ADVパートでの会話や戦闘後の会話で好感度が一定以上なら、そいつもバディとして仲間になってくれます。仲間になるとプリクラをくれます。それを自分の生徒手帳に貼ります。…中には、お前、どんな顔してこれ撮ったんだよ…というもんもありますが。
で、その繰り返しなのですが。
こういう説明では、九龍の魅力は語れないわけで。
え〜。まずは、イマーイの妙なこだわりについて、です。どうも「ジュヴナイル」に愛を注いでいる監督、やたらと70〜80年代テイストです(笑)。だいたい、各話の題が「謎の転校生」とか「地獄の才能」とか「七瀬再び」とか、眉村卓、筒井康隆、光瀬龍といった80年代ジュヴナイル小説の題パクリ…いやモロだし。これらを楽しんだ人なら楽しめるでしょう。知らなくても十分楽しめるが。何つーか…バカが許せる人なら。
あと、テレビ構成にもこだわっているようで、いちいち各話にオープニングとエンディングが流れます。ならついでに次回予告もやってくれよ、イマーイ。
そのため、全部で13話です。これ以上延びると、たぶん26話になるんでしょう(笑)。
さて、全体のテイストを説明したところで。
次の売り。遺跡探索ですが。ただその話の面ボスに向かって新しい遺跡のルートを邁進するも良いでしょう。それでもやれんことはありません。昼休みの自由行動で、教室の黒板消しや講堂のパイプイスをぱくりまくって、自室に戻ってから売り飛ばせば、弾丸代くらいは出るし(どんな転校生だ…)。
でも、ギルドから紹介されるクエストをこなせば、経験値もお金もウハウハ入ってきます。ついでに一緒に行動したバディたちの好感度も上がります。おかげで、私なんか面ボスに向かわずに何度も何度も延々遺跡の前ルートを潜り続けましたがな。
クエストというのは、たとえば「○○欲しいんです。ヒントはこれです」と言った類で(これがまた「遺跡の中の天丼が欲しい」とか、「歴史博物館にゼラチン飾りたい」とか馬鹿ばっかで…ランダム生成だから…)、ヒント内容は「五対の土偶 日出る扉より 黄昏に涙せん」とかで、最初の言葉で部屋を、次に場所を、最後に行動を示してます。この場合、土偶のあった部屋の東の扉の前で西向きに立ってろ、っつー意味なんですな。その通りにすると、どこからともなく光が射して、とある部屋に行けば天丼が入手できるという……だから、突っ込んだら負けなんですってば。
そういうのをこなしていって、金儲けしてちょっとずつ良い武器揃えたり、レベルアップして自分のステータスが上がると行動力が増えたり開かなかった鍵が開いたり…自分がレベルアップしているという手応えがあるんですわ。おかげで本編そっちのけで延々クエストを…。
また、手に入れたアイテム同士を調合することも出来ます。ハバキのアトリエです(笑)。校庭で拾った石と棒から石斧作って売れば、普通に石売るなんざよりよっぽど金になりますし、拾った穀物と水から白米作って、レトルトカレーかければカレーライス、更にカツレツ乗せてカツカレーとか。HP回復やAP回復等々、調合でうまいもん作って食えます。おかげでこのゲームをやるとカレーが食いたくなる、と評判です(笑)。後、寿司。ちなみに、寿司は、白米と酢で酢飯作って、更に魚肉と調合で出来るんですが、生活スキルが低いとただのおにぎりになります。魚肉入り酢飯おにぎりか…変なもん作るなよ、主人公…。
ちなみに、校内で拾えるもんならともかく、敵から奪ったもんで作れるのも、何とも言えない感じです。死体から奪った大腿骨から煮出したスープに、サソリのような敵から拾った甲羅を入れるとカニスキ…。どう見ても半裸の女性な敵から奪った桜肉に醤油かけると馬刺…。蜘蛛から採った卵のうと唐辛子で明太子…。食欲が湧くような、湧かないような。
ということで、現在、私は、全然腐女子萌えじゃなく、普通に遺跡とクエスト燃えしてるんですが。
ADVパートで腐った楽しみ方も出来ます。つーか、むしろそれ向けなのか!?というくらいサービス満点です。
まず。主人公は男で固定ですが。
男連中に「愛」入れられます。まあ、それは良いでしょう。…が、それで相手の好感度、上がってるんですな…。その場では「はぁ?何言ってんだ?」みたいな反応されても、確実に好感度上がってます(笑)。今回、友情と愛情、両方面に向かって好感度が設定されているようで、しかも、人物がいる場所に行けば、相手から自分への気持ちが表示されます。複数いれば、そいつら同士の気持ちも分かります。
おかげで、友情プレイしている私なんぞは、割と普通に「親友」とか「仲良くなりたい」とか「同じ瞳をしている」とか程度ですし、バディ同士も仲良いもんですが、男女のべつなく「愛」プレイしていると、凄まじくどろどろしてくるらしいです。
相手(注:男)から自分が「守ってやる」だの「心の支え」だの…は、まだ普通として…「舐めたい」だの「右手の友」だの……何、考えてんだ、イマーイ!!
ちなみに、女子に友情、男に愛情入れてると、上記の同級生同士は、女子→男「頑張れ!」、男→女子「うるさい!」に…応援されてどうする、このへたれ!
そして、愛情を入れた奴同士がまた凄いことになります(いや、女同士でも凄いが)。「複雑な心境」だの「ライバル」はまあマシな方で、「いつか殺す」だの「おしおき」だのと主人公を巡って痴情沙汰の殺人の一つや二つ起きてもおかしくない状況に……。
まあ、それが楽しくて、男プレイヤーでも、男キャラに「愛」入れてる奴が結構いるみたいなんだが(2ちゃんを見た限りでは)。
ということで、友情振りまきまくり、楽しい学園生活を送るも可能。愛を振りまきまくり、どろどろとした人間関係を楽しむも可能。
私も2周目には「愛」プレイやってみます。楽しそうだし(笑)。
ただ、このゲーム、私にとっては何故か萌えゲーにはならなかった気配が…「愛」プレイも、あくまで「見てて面白そう」だから、だしな…。
ということで、ゲームとしてはめっちゃはまり中だが、サイトコンテンツとして2次創作したりってほどじゃないです。BUSINから離れたりはしません。
まあ、まだ7話なので…後でクルガンほど惚れられる男がいたら別だが(笑)。このゲーム、皆、まずは敵、それから味方、という萌え部分はクリアーしてるんだが…いや、操られているというへたれさもあるんだが…何かが足りないようです。えーと…血まみれの画像とか?(違う)
とにかく、BUSINで迷宮にいる間、仲間との会話が無くてもひたすら探索とレベルアップにはまれる人は、面白く感じられると思うので、是非とも買ってみて下さい。
なお、アトラス繋がりで、遺跡の隠しポイントで、何かを捧げれば、特別にゲーム内の着メロが入手できたりするんですが、女神転生の邪教の館とか、BUSINのフェアリーテイルズオブピピピンとか手に入ります。BUSINのは、手裏剣捧げると出てくるあたり凝ってるなーと。…でも、何でピピン…もっと格好良い曲あるのにな…。
追記。
この後、エンディングまで迎えて、きっちりサイトが始まっとるわけですが。リチャージも買って、DVDまで買っとるんですが。
あっはっは(笑って誤魔化すな)