津軽三味線を聞こう“99”!





12月7日、新潟県上越市春日小学校にて「津軽三味線を聞こう」コンサートが行われた。今回で2度目となるこのコンサートは、6年生を対象として学校内の音楽室で授業の一つとして行われた。小学生の大半は三味線や民謡を見るのも聞くのも初めてで、演奏や曲の解説、そして三味線の解説では一番の盛り上がりを見せていた。





高田瞽女の話をしています。こんな格好で門付けしていたのです。先生方も興味深そうでした。





「この格好を見た感じどうですか」との質問に「あやしい」との答え。本気半分、冗談半分の答えに音楽室は大爆笑!でも、「皆さんのお父さんやお母さんが子どものころぐらいまではこの高田の町で門付けを高田瞽女さん達がしていたのです」と話すとびっくりしていました。これは丁度その様子。






この三味線の紹介が生徒さんには一番興味があったようです。みんなよーく見ているでしょう!ちなみに、黒板上の生徒さん達は、鏡に映っている生徒さん達です。





ゆうざんの三味ソロ。





この数日後、前回に続き春日小から感想を綴った文集が届きました。幾つか紹介します。



☆音の特徴は何?





































ジャンジャン、ビョンビョンなどの音。
色々な音がでる。バイオリンとはちがう音。
一度にいくつもの音が聞こえる。
音がひびいて聞こえる。低い音から高い音までいろいろな音がでる。
指を震わすと、ボォクァ〜〜〜〜ンという音がでる。
音を出したあとに音がのこる(ひびく)
音がはねている感じ。
三味線は、上と下で音の高低がある。
自分で思ったが、上の三つの棒で音のはりを調節できるらしい。
三つの糸みたいなものが左から右へ糸みたいなものが太・中・細になっている。
はげしい。三つの糸の音がぜんぜんちがう。
ビンビン→ひびく音、バンバン→はじく音。
低い音から高い音まで出せる。
音を調節できる。
左手の位置をかえると音がかわる。
音がたくさんあってなりひびいている。
はじけてる音、きつめの音、はじいた後にふるえがきて音が残る。
ピアノの高いけんばんのような音。
「琴」とちょっとにている音。
カッカッカッ、パンパンパン、カンカンカン、タンタタターン。
連続して音がでる。「ボボボボボボボ」
ジャララン、ベベベンってかんじかな?ペペペン、ポロピレポロロン・・・。
日本って感じがする。
音の強弱をつけている。
音のオクターブが急に高くなったり低くなったりした。
ばちを胴にたたきつける音が効果的。
ばちの角を細かく動かして、とても早いリズムの音がでる。
左手は音階をかえる以外に、はじいて音を出したりすべらせて音をふるわせるなど、様々な使い方があると思った。
ばちでリズムを刻んでいるような感じがした。
ピンとした音もあれば、ちょとひびく音もある。
「ベンベン」「びょんびょん」などの三味線しか出せないような音がでていた。
両手を使って一気にいろんな音を出す。
ばちと手では、音がどことなくちがう。
不思議な音。
色んな音が長くも短くもなる。
音にもいろんな色が合って三味線がきれいだった。

イラストコーナーその1
ゆうざん光ってます! ギンギンなゆうざん?
手先が器用そうですね! 思わず見入ってしまいそう?
♪感想・意見
私はテレビでしか見たことないので、しゃみせんをみて、曲をきいて、はずんですごくいい音でした。またききたいです。
私は、はじめて三味線の演奏を聞きました。指が、すごく速く動いていたし、音も指の動きでひびき方がちがいました。生の演奏を聞くことができて良かったです。
ぼくは、はじめて三味線の演奏を聞いたけど、今まできいたことのないような音でした。犬の皮で三味線ができていると聞いて驚きました。
今日、三味線の音などを聞いてすごくびっくりしました。バチのやり方によって、音が小さくなったり大きくなったり、変化がたくさんあっておもしろかったです。
ぼくは、三味線の音はとてもすぐかわったり、バチバチいったりとても三味線がやりたくなりました。今日はとても楽しかったです。
音楽をきいて音楽のすばらしさを知りました。もう一つすばらしさをききました。友達の一言で三味線をまたつづけられたということ、ぼくは音楽のすばらしさと友達のすばらしさを知りました。
小4の時からやってそんなにうまくなるんだなぁと思いました。いろいろな演奏をしてくださって、それが、昔の人がつくったなんてすごいと思いました。また聞いてみたいです。
はじめは、古い曲ばかりだろうなと思っていたけれど、見入ってしまうようなきれいな曲ばかりでした。生で見たのは初めてだったのでとてもいい体験になりました。
越後ごぜといって昔は家の前で演奏してお金やお米をもらっていたとはじめて知りました。とてもいい音色でした。昔の人は長い道のりを歩いて遠くまでいったなんて昔の人はとってもすごいのだと知りました。
はいってくる時から演奏をしてきてびっくりした。小竹さんのいろんな話もきけてよかった。演奏は昔風だった。女の人の声もすっごくきれいな声だった。あと、小竹さんは、小学4年生の頃から三味線をやってるなんてすごいと思った。
夫婦で同じお仕事をしててうらやましい!!民謡と三味線のいい感じの組み合わせ。三味線のさおが、最初は赤いけど、空気や手あかで黒くなるのもぜんぜん知らなかった。
手がうにょうにょしていて、すごい速さで動いていててすごかった。何か、すごい。
演奏する時に目をつぶりながら演奏していてすごいと思いました。おくさんの声と三味線がすごく合っていました。目をつむって、三味線の音色と奥さんの声を聞けば、どっちか分からないくらい似てましたそれと越後ごぜさんという人たちが着ていた服もすごくおしゃれだと思いました。
うたっている人は、声をきいてびっくり!!
三味線にもいろいろ種類がある。さおも、細さお、中さお、太さお。三味線を、その音楽でかえる。その場でつくってくれた音楽も、とってもすごくてビックリ。なんか、目がずーとそっちにいってた。
演奏を聞いているといくつもの音が一度に聞こえてきた。ばちの音は力強く、左手の指先から出てくる音は、繊細だった。三味線の演奏家として生きてくる中で自分の目的を見失いそうになったこともあるそうである。今は和楽器を地域の人たちにもっと触れてもらいたいという思いで能生を中心に活動を続けているそうである。志がしっかりある人だと思った。自分にも熱心になれるものがあればと思う。生き方にも活力が出ると思う。
イラストコーナーその2
 
これまたノってますね〜 芸術は爆発だ!
ゆうざんとえいこです。 三味線の解説です!


数年前、上越教育大学で音楽教員の先生方に津軽三味線をテーマに講義して欲しいとの依頼があり、講師として参加させていただきました。その後、参加していた音楽教員の中で講義だけでは物足らず、三味線を習いに来てくれた先生方がいました。現在は、個々の学校で指導されていますが、その中の何人かの先生は、うちで学んだ三味線を授業で生徒達に弾いて聞かせてくれる方もいます。春日小学校を訪れたのもそんな出会いがきっかけでした。故郷能生町に帰ってきた理由が二つあります。その一つに自分の故郷のいろいろな学校で三味線のすばらしさ、そして越後瞽女の門付けの旅を伝えたくてまた知って欲しくて帰ってきました。この学校訪問をすればするほどその思いが強くなります。今後もこの活動はどんどん続けていきたいですし、依頼があれば県外でも伝えていきたいと思っています。更なる「こころの旅」を目指して!



                                             ゆうざん













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