老子小話 VOL 920 (2018.06.30配信)

Without work, all life goes rotten.

But when work is soulless,

life stifles and dies.

 (Albert Camus)

 

仕事がなければ、すべての人生は腐る。

しかし仕事に魂がないときは、

人生は息苦しくなり絶える。

 

働き方改革法が成立し、ワールドカップ

では日本がベスト16に進出しました。

100分de名著ではカミュの「ペスト」が

取り上げられ、カミュの名言に触れました。

今回は、カミュの言葉をお届けします。

仕事は人生にとって何なのかを考えさせる

言葉です。

仕事は稼ぐための仕事、人のためになる仕事、

家事も含まれます。

スポーツ選手にとって、試合に勝つことであり、

観衆に闘う姿を届けて感動を与える仕事もある。

そういった仕事は、人生に味を与えてくれます。

仕事がうまく行けば爽やかな味ですが、うまく

行かなければ苦い味です。

どちらの味でも、人生にとって栄養になります。

そういった糧がないと、人生は無味乾燥になる。

しかし、カミュは仕事に魂を求める。

魂のこもらない仕事は、周囲の酸素を薄くし、

最後に窒息死する。

この酸素は、人生を支えるもう一つの糧です。

魂のこもらない仕事は、周囲のひとに感動を

与えません。

その感動が、働く人にとって酸素になります。

魂は、仕事に対する熱き心です。

職人のように、感動を与えたいと願う心です。

働き方改革は、労働時間の問題ではなく、

どのような魂をもって働くかという問題です。

人生を無味乾燥にする働き方では、仕事の意味

がありません。

韓国とドイツの戦いでは、韓国選手が感動を与える

仕事をしてくれました。

敗退が決まっていても、優勝候補だったドイツに

対し2点をもぎ取り、最後まで闘志を持ち続けた。

ベスト16に進出する戦略であったにしても、その

仕事にどこか寂しさを感じました。

感動を与える仕事は他力本願ではありません。

時間がある限り、自分を信じて自力で勝ちに行く

仕事です。

賛否両論ありますが、これは監督の采配で目的を

重視した選択だったと考えるしかありません。

勝ち進んで最後までサポーターに感動を届ける

のは、監督として当然かもしれません。

ということで、燃える魂が人生を豊かにすること

をカミュの言葉から学びました。

 

有無相生

 

 

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