老子小話 VOL 916 (2018.06.02配信)

There is nothing either good or bad,

but thinking makes it so.

(Shakespeare,“Hamlet”)

 

今回はシェイクスピアの名言をお届けします。

「物事に善いも悪いもない。

考え方によって善くも悪くもなる。」

善悪の判断は、常識に惑わされる。

発明の基本は、これまでの常識にとらわれず、

新たな発想で課題を解決することです。

ニトログリセリンは爆発物でダイナマイトの原料

になり、兵器に使われます。

しかしニトログリセリンは血管拡張する働きがあり、

狭心症の薬にもなる。

考え方によって、善くも悪くもなる。

荘子には、曲がりくねった木は板にできず、無用の木

として誰も切ろうとしない。

しかしそのお陰で長寿を保つことができた。

考え方次第で長所が短所になり、短所が長所になる。

自然界には不思議な生き物が多いですね。

ゾウは鼻が長く、キリンは首が長い。

長い鼻や首が邪魔かというとそうではない。

長いなりに、手のように絡めてえさをとったり

高いところのえさをとったりできる。

人間だけが自分中心の考え方をする。

知恵を身につけることで、思考を硬化させる。

老子も「学を絶てば憂いなし」といいます。

善いとか悪いとか悩むのは、学びすぎて知恵に

頼るようになるからと。

一度知恵をリセットして、自然界の流れを見てみよう。

シェイスピアもそこら辺を問いかけているようです。

 

有無相生

 

 

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