老子小話 VOL 809 (2016.05.14配信)

自立の一番の基礎となるのは、

精神云々よりも、

まずは肉体の管理です。

(丸山健二、「生きるなんて」)

 

老子最終章に、

「信言は美ならず。美言は信ならず。」

という言葉があります。

耳が痛くなる言葉が真実を言っていて、

耳に心地よい言葉は真実を言っていない。

丸山健二氏の言葉は、そのものずばりを

言うので、心にグサリと刺さります。

自立しようと決意するなら、精神の自立の前に、

肉体を管理できることが前提という。

肉体のだぶついた医者がする健康管理の話には

説得力がない。

サラリーマンをやめて自営業につくなら、

まずは自営業を続けられる強靭な肉体が必要になる。

なぜなら病気をすれば自営業は止まり、その間の

収入はなくなるからである。

日本が米国の軍事力の傘から自立して、

憲法にうたう平和を維持するには、

敵が攻めてきたときに防衛できるだけの

体力を鍛える以外にありません。

蒙古軍が九州に来襲したとき、

鎌倉幕府が必死に防戦したのと同じ論理です。

もし蒙古つまり中国に負けていたら、今頃は

中国のどこかの省になっていたかもしれません。

「国が攻め込まれたとき、どこかの国が

守ってくれるなんて思うなよ。」というのは

真剣に自立を考えるなら、体を張って防衛する

だけの体力と気力が必要なことを上の言葉は

教えてくれます。

 

有無相生

 

 

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