老子小話 VOL 701 (2014.04.19配信)

子供が大人になるのは、

私有財産権を確立し、

自らの人生を管理するようになったときである。

 (ウォルター・ブロック、「不道徳な経済学」)

 

橘玲氏の超訳によるリバタリアンの書から

お言葉を頂戴しました。

リバタリアンは自由原理主義のことで、

ひとが自由に生きられる社会を理想とし、

国家の介入なき、自由な個人による市場の

見えざる手によりひとを幸福に導くという

考えだそうです。

子供を働かせる資本家は悪人かという議論から、

子供が大人になるのはいつかという問いに至る。

結婚資格か徴兵資格か選挙権かという基準が考えられるが、

リバタリアンは、自由に私有財産を処分できるのが大人と考える。

つまり、家から出て独立に生計を営んでいるなら、

年齢は問わないことになる。

児童労働を禁止する法律は、子供の独立を阻む悪法となる。

早熟な子供は成人前に大学教授になれる能力のあるものもいる。

あるいは、早く職を得、家計を支えたいものもいる。

そういった自由独立の機会を万人に与える原理を貫くのが

リバタリアンであるようだ。

国家は、法律により児童の過重労働を防ごうとするが、

早熟児童の早期独立を妨げる結果にもなる。

人道という目的が、法律で本当に守れているのか、

自由原理に立ち戻って考えるきっかけを

リバタリアンの書は与えてくれました。

 

有無相生

 

 

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