老子小話 VOL 664 (2013.08.03配信)

朋あり遠方より来る、

亦楽しからずや。

(論語、学而篇)

 

論語の最初に出てくる言葉です。

私みたいに歳をとってくると、

昔の友達はいまどうしているかなと

時々思ったりもします。

そんな友達が遠方より会いに来てくれると、

昔話やその後の人生の顛末に花が咲き、

時間の経つのを忘れ楽しいときを過ごせます。

友達は人生の宝だと論語は教えます。

従って、友達が来てくれるの待つだけでなく、

会いにいく心がけも必要でしょう。

義理とか人情とかが動機ではなく、

人生のある期間を共有して、悩み苦しみ

喜び競った共通体験が会いたい気持ちにさせます。

時間の経過は人間を変えます。

どのように大人になったのか気づかせてくれる。

友と会うと時間は昔に戻り、そして今に気づき、

残された時間を大事にしたいという思いが湧いてくる。

お盆になれば、すでに逝った友が会いに来てくれる。

あのときの若い顔をして、あの世から眺めた今の世を

語ってくれる。

持つべきものは朋である。

生きていても亡くなっても遠方より来たりて、

楽しませてくれる。

 

有無相生

 

 

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