老子小話 VOL 641 (2013.02.23配信)

事有急之不白者。

寛之或自明。

(菜根譚)

 

事はこれを急にして

あきらかならざるものあり。

これを寛にせば

或いは自ずから明らかならん。

 

苦しいときの菜根譚です。

「問題を急いで解決しようとしても

策が見えてこないものもある。

ゆっくり取り組むと、

自然に策が見えてくることがある。」

慌てる気持ちが、冷静さを隠してしまう。

ゆっくりと眺めると、問題の真の姿が

次第に明らかになってくる。

常日頃、皆様も感じることだと思います。

「寛」という字は、「気持ちが大きい。

ゆったりとする。ゆるす。」の意味がある。

心が広く思いやりがあるのを寛大という。

円安が進み物価が上るとマスコミが報じると

慌てて買いだめを始める人もいる。

つい余計なものを買ってしまい、無駄が増える。

物事の一面を見て、反応を急いだ結果である。

ゆったりと構えて、物価が上った分、

消費を減らせば出費は変わらないことに気づけば、

何をすべきか見えてくる。

あわてず寛容に生きることが省エネ流生き方といえます。

 

有無相生

 

 

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