◆老子小話 VOL 613 (2012.08.11配信)

日本はこれまでずっと属国だったし、

今もそうである。

(内田樹、「昭和のエートス」)

 

自分が昭和生まれなのか、本の題名に

つられて買い求めてしまった。

読んでみるとなかなか面白い。

なかでも、日本属国論は新鮮だった。

「日本」という国名が、すでに属国の証だ

というのはあたっている。

日(朝日)の本、つまり日出る国は、

外国(日本より西の国)から日本を見て、

名づけた国名である。

外国が付けた名前をそのまま国名にしている国は、

日本以外に世界中どこにもない。

アメリカが、自国を西インドと呼ぶようなもの。

日本人はこの歴史的事実に気がついていない。

では今はどこの属国なのか?

国防を依存して護ってもらっているアメリカである。

日本が国防を自前でやるとすると、竹島や尖閣に

中韓が軍事的圧力をかけてくるのは当然である。

消費税増税は経済の問題であるが、安全保障は

憲法に掲げる、国の存立の問題である。

日本がどのような自立を目指すか、次の政権は

世界に向けてメッセージを発信すべきであろう。

非戦は当然であるが、世界に向け非戦を主張するには

武力による威嚇に屈しない国民の強い自立の意志が

基本になる。

次の政権は、そういう意志を育てる責任がある。

政争にかまけている時間はない。

 

有無相生

 

 

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