◆老子小話 VOL 601 (2012.05.19配信)

苦心中、常得悦心之趣。

得意時、便生失意之悲。

(菜根譚)

 

苦心のうちに、常に心を悦ばしむるの趣を得、

得意のときに、すなわち失意の悲しみを生ず。

 

金環食がもうすぐですね。

太陽が月に食われる現象です。

陽が陰に食われる一瞬といってもよいでしょう。

陰の淵に輝く炎は、何を意味しているのでしょうか?

人生苦労の連続ですが陰気になってもしようがない。

苦労の淵にも、心を喜ばせることはあるもの。

金環食は陰の淵の光明といえるでしょう。

反対に、事がうまく運び得意になっているとき、

すなわち陽一色のとき、失意の悲しみはすでに始まる。

簡単にいえば、人生いいときもあれば不運のときもある。

陽と陰の連続ですが、陰の時間が多くても、

金環食が見えれば最高と思いましょう。

反対に、運がよくて調子に乗っている人には、

いずれ失意のときが来るから覚悟しましょう。

と、菜根譚の言葉は教えてくれます。

皆様は金環食に何を見たいですか?

 

有無相生

 

 

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