◆老子小話 VOL 600 (2012.05.12配信)
体の栄養は少しずつとるものだ。
栄養をたくさんとったとて、
わずかしか身にならない。
(パスカル、「パンセ」)
「人間は考える葦である」といった
フランスの哲学者パスカル。
インターネットの時代、情報も知識も
溢れるほど入手できるようになった。
でも、それを使って「考える」ことが
人間らしさという。
とかく人間は手段が目的化する。
情報を多く採ることで満足してしまう。
目的は、それらを使って「考える」こと。
じっくり考えるには、時間を要する。
だから、考えた結果の知恵は少しずつ身につく。
あせって多くの知識を詰め込んでも、
身につくのはほんのわずかである。
さすがパスカルさん、栄養にたとえて、
知恵の吸収を上手に語っています。
有無相生