◆老子小話 VOL 599 (2012.05.05配信)
危険な時。
- 轢かれる危険が一番多いのは、
丁度車をよけた途端だ。
(ニーチェ、「ただひとりいる人間」)
誰もが一度は経験するような、
ニーチェ先生の鋭い指摘をお届けします。
一言で言えば、油断するときが一番危険だということ。
一番油断するのは、「してやったり」と思うとき。
右からの車を危うくよけて一安心と思ったら、
左からの車にぶつかるようなもの。
危険は一方向からやって来る訳でなく、
両面から来る場合もある。
一方向の危険を乗り越えてやれやれと思うときが、
気持ちの隙を作る。
ニーチェの時代に交通地獄があったとは思えないが、
馬車に轢かれそうな体験をしたのでしょうか?
渋滞で縦列の車の脇を走り抜けるバイク。
右側を追い越すバイクをよけてほっとしたら、
左側にもバイクがいたという経験ありませんか?
「一難去ってまた一難」ということわざがあるように、
災いの連チャンもありえるので、
備えだけはいつもしておきましょう。
有無相生