◆老子小話 VOL 571 (2011.10.22配信)

ひとは地平線にやしの木が見えたときに

渇して死ぬ。

(パウロ・コエーリョ、「アルケミスト」)

 

カバーの可愛いイラストに誘われてブラジルの

作家の小説を読みだした。なかなか含蓄がある。

その中で語られる砂漠の言葉を、

夢を追うすべてのひとに贈ります。

砂漠を歩いていると地平線の彼方にオアシスを見る。

あそこまで歩けば水にありつけると安心していると、

蜃気楼に気づいたときには力尽きて死ぬ。

自然が示す「大いなる魂」を読み取り、勇気をもって

それに導かれれば、砂漠を越えることが出来る。

やしは夢であり、夢が見えたことは「初心者のつき」

であり、探求の始まりに過ぎない。

夢の実現には砂漠の試練に打ち克たねばならない。

やしの木にたどりついて初めて探求が終わる。

砂漠は、「宇宙のことば」(大いなる魂)を通して、

夢追い人のこころに進むべき道を教えてくれる。

3.11以降、日本は未だに砂漠の旅を続けています。

ひとりひとりが「宇宙のことば」に耳を傾けて、

運命の前兆を見過ごさないようにしましょう。

 

有無相生



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