◆老子小話 VOL 539 (2011.03.12配信)
だからのぞみは光より速いんです。
(小川洋子、河合隼雄、生きるとは、
自分の物語りをつくること)
強烈な地震が日本を襲いました。
地震に見舞われた方々の無事を
お祈りして今回の言葉をお届けします。
小川さんと河合さんの対話集「生きるとは、
自分の物語りをつくること」(新潮文庫)からです。
光の速さは世の中で一番速いですが、
一番速いのは、望みということになります。
現代の情報通信は、情報を光ファイバーを通して、
光の速さで伝達します。
しかし、情報量が爆発的に増えると、回線はパンクします。
無事だと祈る「望み」は、光より速く相手に届くものだと
河合氏はいう。
なぜなら、望みがなくなったら、ひかりしかないからである。
「望みをもって傍らにいてあげる」ことが心のケアであるそうだ。
どうしても傍らにいることができないので、無事を祈るのぞみを
このメルマガでお伝えしたかったわけです。
「未来が偶然的に決まっていく真実を知ることができた」と
先週書いたばかりで、こんな災害がおこるのは、まったく非情です。
有無相生