◆老子小話 VOL 535 (2011.02.12配信)

悪忌陰、善忌陽。

故悪之顕者禍浅、

而隠者禍深。

(菜根譚)

 

悪は陰を忌み、善は陽を忌む。

故に悪の顕(あら)われたるものは

禍浅くして、隠れたるものは、禍深し。

 

関東南部でも雪が降り、冬らしさを味わいました。

エジプトでは、ムバラク大統領が辞任し、

民主化の波が広がろうとしています。

菜根譚は、「悪事は目立たないことを嫌い、

善行は目立つことを嫌い」といいます。

「だから悪事は目立つときはわざわいの根は浅いが、

隠れた悪事は根が深い」

悪事を行う人にとっては、悪事が目立つのを嫌い、

善行を行う人は、それが目立たないのを嫌うのがふつうです。

悪事・善行の本性から語られる言葉であるのが面白い所です。

ムバラク大統領の辞任に追い込んだのが、インターネットの陰で

広がった民衆の声です。

日本の政治では、金権政治にNOといえない「政権しがみつき政権」が、

だらだらと続いており、マニフェストで掲げた改革も何ができたのか、

わからずじまい。 一体、仕分けは何だったのか?

まさに、悪は陰に入り、善は無に入るという混迷が続く状況です。

これを変えるには、「国民が陰で政治を動かす」ことしか道はなさそうです。

無駄を省こうと必死に戦っているのは、菅政権が堕している官僚目線から

脱して、市民とともに減税運動を推し進める川村たかし市長じゃないかと

思ってしまいます。

 

有無相生

 

 

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