◆老子小話 VOL 526 (2010.12.12配信)
人生天地之間。
若白駒之過郤。
(荘子、知北遊篇)
人、天地の間に生くるは、
白駒の郤(げき)を過ぎるがごとし。
自宅のPCが壊れてしまい、配信が遅れました。
新しいノートPCを昨日買って、今朝原稿を書きました。
ちょうどNHKラジオで蜂屋先生が、荘子の講義をやっており、
そこから言葉を拾いました。
「人が天地の間で生きる時間は、白い馬が走っていくのを
狭い戸の隙間からのぞき見るようなものである」
荘子は、忽然たり(あっけないものである)という。
まるで、競馬の写真判定のようです。
大自然の長大な時間のスケールから見えば、
人の一生は戸の隙間のようにあっけない。
そのなかで仕事や競争に追われあくせく生きる。
その短い一瞬で一番をとろうと心身をすり減らす
愚かさに荘子は警鐘を鳴らします。
事実自分もPCが壊れ、ネットから隔絶され
愕然としましたが、一方なぜかほっとしました。
一休みでき自分を振り返れました。
土曜配信を絶対と考えずに、復旧できたら配信
すればよいと考えると気が楽になり、昨日は
復旧作業を一日楽しめました。
有無相生