◆老子小話 VOL 515 (2010.09.25配信)
笑顔は遺伝子に書かれた
コミュニケーションツールだ。
(池谷裕二、脳はなにかと言い訳する)
イチローは、10年連続200本安打を
達成したが、笑顔は少なかった。
それは、笑顔が表現するものを
知っていたからである。
池谷さんは、上記著書(新潮文庫)で、
赤ちゃんの笑顔は、
おかしくて笑っているわけではなく、
<シグナル>として存在するという。
母親に対し、「自分は今申し分のない
状態にある」と伝えている。
老子の言葉で言えば、「知足」であろう。
赤ちゃんは「足るを知って」いるので、
道を体現している者として老子は考えた。
笑顔は万国共通で、言葉は通じなくても、
笑顔で「万事OK」を表現できる。
チーム低迷の中でのイチローの「笑顔」は、
チームメートには過ぎた表現になる。
尖閣諸島での衝突事件は、日中関係に漣を
起こしている。覇権主義を前面に出す大国
の威圧に右往左往する政府の姿は見たくない。
笑顔で応じ、是々非々で主張する小国が
世界が期待している日本の姿である。
今の政権にその力がなければ交代もやむなし。
金目に目を奪われず、威圧に屈しない魂が
今後の日本の中核となる。
圧力だらけの世界に立ち向える、笑顔の魂を
育てなければ日本の未来はない。
有無相生