◆老子小話 VOL 514 (2010.09.18配信)
必死可殺也、必生可虜也、
忿速可侮也、廉潔可辱也、
愛民可煩也。
(孫子、九変篇第八)
必死は殺され、必生は虜にされ、
忿速は侮られ、廉潔は辱められ、
愛民は煩わさる。
ガンバると殺され、逃げると捕まり、
短気はバカにされ、真面目はダマされ、
優しいと苦労する。(山田史生訳)
山田先生の諸子百家シリーズものの
「下から目線で読む「孫子」」(ちくま新書)
より超訳を拾いました。
孫子は、将軍のための戦争の心得ですが、
この言葉は下々にも真理でしょう。
適度の教えといっても良い。
何事においても過ぎるとろくな事はない。
人を動かす立場のひとは、部下を駒として
生かさず殺さず動かしていく。
切れても真面目でも上司はバカにされる。
優しさを示せば、えこひいきと思われる。
部下も、命かけて働いても死んだら終わり。
手を抜けば、仕事から外される。
真面目に何でも受けると仕事は増えていく。
モーだめと切れれば、役立たずとバカにされる。
上司への優しさは、ゴマすりと思われる。
「草枕」じゃないが、とかくこの世は住みにくい。
有無相生