◆老子小話 VOL 500 (2010.06.12配信)

曲則全、枉則直。

窪則盈、敝則新。

少則得、多則惑。

(老子、第二十二章)

 

曲なれば則ち全く、枉なれば則ち直し。

窪なれば則ち盈(み)ち、

敝(やぶ)るれば則ち新たなる。

少なければ則ち得、多ければ則ち惑う。

 

毎週発行して、11年かけて500号に至りました。

その支えになった老子の言葉をお届けします。

紆余曲折の人生が完全な生き方という。

芋虫は身を曲げるから前に進む。

水は窪みがあるから満たされる。

服は擦り切れるから新しくなる。

欲は少なければ、満足は大きい。

知識は沢山持っていると迷う。

何も説明は要らないでしょう。

人間の脳は、曲がりを経験したときに

活性化します。

車の運転でも、道にカーブがあるから

緊張して安全運転ができます。

沢山の知識を詰め込んだ脳よりも

大事な局面で集中力を発揮できる脳が

これからの世に必要になります。

集中力は、曲がり(ターニングポイント)

にどれだけ遭遇したかで鍛えられます。

ピンチはチャンスなんですね。

 

有無相生

 

 

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