◆老子小話 VOL 498 (2010.05.29配信)

民無信不立。

(論語、顔淵第十二)

 

民、信なくんば立たず。

 

筋を通した福島党首が、筋を通さない総理に罷免された。

Trust Me, 県外移設、腹案、五月末決着など、

言葉の余りの軽さに辟易させられる総理である。

結果責任を取るのが一国の代表である。

信を失った人間の言葉を、国民も米大統領も他国首脳も

誰も信用しないだろう。

孔子は弟子の顔淵に、政治の基本を聞かれた。

「食料と軍備と国民の信頼である」と答えた。

顔淵は、「止む得ず、この3つからひとつを捨てなければ

いけないとしたら何を捨てるか?」と聞いた。

「軍備を捨てる」と答えた。

残りの2つのうちから更にひとつ捨てるなら、

まず何を選ぶかと聞かれた。

「食料を捨てる。人はいずれ死ぬからだ。

しかし、信用を失えば、国は成り立たない。」

今の政治は、国民の信を一番おろそかにして、

軍備(安全保障)を取った。

あらゆることに順序が逆な、政治家であるようだ。

職を賭して護りたいのは、己の身であるのかな?

とすれば、罷免すべきは自分自身ということである。

平和ボケを体現している政権に明日はない。

 

有無相生

 

 

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