◆老子小話 VOL 472 (2009.11.28配信)

自然を修正する-

善い父親を持たなかったら

自分にそれを調達せねばならぬ。

(ニーチェ, 「人間的な、あまりに人間的な」)

 

小生はよい父親でなかったので、罪滅ぼしとして

ニーチェの警句をお届けします。

子供には、善い父親を持つ自由は与えられないので、

父親を反面教師として、自分を善い父親に育てるしかない。

それをニーチェは皮肉り、「自然を修正する」と呼んだ。

修正しなければ自分も父親と同じようになるのが自然という。

子供は、育てられた環境に染まってしまうのが普通。

甘やかされれば、わがままになる。

「修正する」意志がないとわがままのままになる。

父親のようになりたくなかったら、育った環境を一度棄てて、

新たな環境に身を置かねばならない。

政治資金問題で取り沙汰されている鳩山総理。

超裕福な環境で育ったことはわかりますが、

代々続く裏金経理の可能性に全く疑問を抱かないで

政治家をやってきたとしたら、「自然を修正する」意志など

毛頭無かったのでしょう。

清貧に身を置いてこそ、清廉潔白な姿勢が認められる。

育った環境に毒されたままでは、お先が短いのでは。

 

有無相生

 

 

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