◆老子小話 VOL 471 (2009.11.21配信)

All those islands!

Broken into thousands of pieces,

The summer sea.

(Makoto Ueda, “Matsuo Basho”)

 

今回は、リービ英雄氏の小説「千々にくだけて」

から、芭蕉の松島を詠んだ句

「島々や 千々にくだけて 夏の海」

の英訳をお届けします。

小説では、9.11事件で、ジャンボ機が高層ビルに

突入して砕け散る光景に重ねている。

砕け散ったのは、そこで命を失った人々と

その関係者の魂である。

この句を取り上げた理由は、

ほぼ10日前に南半球の漆黒の闇で見た、

天空の星たちを思い出したからである。

場所は、ニュージーランドのLake Takapoである。

「全天に 千々にくだけて 星の雨」

南十字星もさることながら、夜空にこれほどの

星があったのかと思うほど、一面に光の粒が

砕け散っている様に驚嘆しました。

町の光が星の観察を妨げないように

街灯が下を向くようにしている。

マゼランは、航海の時に大マゼラン星雲を

目印にしたそうである。

星は、昔の人の思いに近づくことのできる

大自然の宝物である。

そんなことに気付かせてくれた旅だった。

 

有無相生

 

 

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