◆老子小話 VOL 467 (2009.10.24配信)
民之飢。以其上食税之多。
是以飢。
(老子、第七十五章)
民の飢うるは、其の上、
税を食むことの多きを以って、
是を以って飢うる。
民主党政権に変わって、何がどう善くなって
どう変わったのか未だ善く見えない状況が続く。
脱官僚を唱えておきながら、来年度予算は、
減るどころか増えている。
予算が増えることは、税金を増やすか、
借金(赤字国債)を増やすことを意味する。
マニュフェストの実行もわかるが、
無理に実行して借金を増やせば、
目的と手段が逆転することになる。
2000年以上も前の老子の時代から、
国民が飢えるのは、お上の税金の取立てが
多すぎるからと言われている。
日本の貧困率(07年)は15.7%で
世界の中の上位にある。
これは、前政権の悪政のつけといえる。
でも、現政権が引き続き官僚に操られ、
どんぶり予算で動けば、生活は飢えたままになる。
官僚の魂胆は官僚に暴かせる方がよい。
今回の日本郵政の天下り人事は、
そういう奇策なのかもしれない。
奇策が効を奏するか見守りたいが、
ミイラ取りがミイラになったらお笑い種となる。
記:有無相生