◆老子小話 VOL 464 (2009.10.03配信)

官不来 官庭秋

老桐錯幹青龍愁

書司曹佐走如牛

畳声問佐官来否

官不来 門幽幽

(李賀)

 

官来たらず 官庭の秋

老桐(ろうどう) 幹を錯(まじ)えて

青龍愁(うれ)う

書司曹佐 走(あゆ)み 牛のごとし

畳声(じょうせい) 佐に問う

官来るや否や

官来たらず 門幽幽

 

すっかり秋らしくなりました。

政治の方は、官僚任せの政治から

官邸主導の政治に移そうとしていますが、

官僚の、「面従腹背」の抵抗にあっています。

表面はハイハイと従って、腹では無視いたします。

官僚を甘く見ちゃあいけません。

唐の詩人李賀が生きた1200年以上も昔から、

官僚はマイペースで好き勝手できたという詩です。

「いつまでたっても官僚は来ない。役所の庭は秋。

古びた桐は幹をくねらせ、意欲に燃えた新任役人は

愁いに沈む。小役人の仕事は牛のように遅い。

一体いつ来るのか小役人に聞いても答えはない。

門はひっそりし、役所は秋一色。」

古桐は老獪な上級官吏で、入り組んだ手口で

時間稼ぎをする。

まさに、「官僚たちの秋」ですね。

 

記:有無相生

 

 

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