◆老子小話 VOL 454 (2009.07.25配信)
少之時、血気未定、戒之在色。
及其壮也、血気方剛、戒之在闘。
及其老也、血気既衰、戒之在得。
(論語、李氏第十六)
わかき時は血気いまだ定まらず、
これを戒むること色にあり。
その壮なるに及んでは血気まさに剛なり、
これを戒むること闘にあり。
その老いたるに及んでは血気すでに衰う、
これを戒むること得にあり。
衆議院解散により政権交代選挙に突入しました。
孔子は、「論語」で、生物的パワーの推移から、
戒めるべき欲を指摘する。
これは人間も政治も同じじゃないかと思います。
人間若いときは血気が定まらないので、
欲の対象は異性に向かう。
壮年になると血気が絶頂になり、
己のパワーを過信して、闘争に向かう。
そして、老年になると血気は衰え、
肉体に自信が持てなくなり、物欲に向かう。
従って、それぞれの時期で戒めるべきは、
色欲、闘争欲、物欲(所有欲)となる。
自民党は、血気衰え、既得権の守りにはいる。
かつての支持団体を回り組織票にすがろうとする。
血気盛んな民主党は、既得権はないので、
闘争本能をむき出しにする。
一方、選挙民は、高齢国のまま物欲と共に朽ちるか、
闘争パワーで国政の若返りを図り、
国の変革に期待するかの決断を迫られる。
選択する国民の責任は重い。
記:有無相生