◆老子小話 VOL 449 (2009.06.20配信)
生まれを問うことなかれ。
行いを問え。
火は実にあらゆる薪から生ずる。
(ブッダ、スッタニパータ)
仏教の開祖ブッダの言葉を贈ります。
生まれは自分ではどうしようもないもの。
そんな生まれで人を判断してはいけない。
その人が何を行動したかを見なさい。
薪というのは生まれです。
火という燃焼作用があれば、
どんな薪からも燃え上がらせることができる。
「燃える闘魂」といいますが、
火とはそういうものをいうのでしょう。
医者であり裕福な生まれのチェ・ゲバラは、
バイクで南米縦断をする途中で、
社会主義革命に目覚めていきました。
火は、誰かに出会いあるいは何かを発見する時
放たれるようです。旅はそのよい機会です。
今の政治を見ると、議員の世襲制が取り沙汰される。
息子・娘が議員になっても何も問題はない。
でも、立候補は親の地盤を利用するのではなく、
他流試合で勝ち抜いて欲しい。
それでこそ、「行い」を問われ結果を出すことになる。
ブッダさんも背負うものを一切捨て修行に励んだ。
背負うものにこだわっていると、火は衰えていく。
だから、旅は一時的に背負うものを捨てるよい機会です。
身軽に、そしてもう戻らない覚悟で出発しましょう。
記:有無相生