◆老子小話 VOL 438 (2009.04.04配信)

我行天即雨

我止雨還住

雨豈為我行

邂逅與相遇

(王安石、題半山寺壁 其の一)

 

我行けば天即ち雨ふらし

我止まれば雨も還(ま)た住(や)む

雨ふるは豈(あに)我が行く為ならんか

邂逅(かいこう)してともに遇う

 

わたしが出かけると雨が降り

出かけるのを止めると雨が止む

わたしが出かけるから雨が降るのか?

たまたまめぐり合わせで雨が降ったのである。

 

今から1000年前の中国の詩人も

自分は雨男かと思いかけました。

自分の外出と雨が余りにも重なると、

そこに因果関係があると思ってしまう。

偶然だよと考え直すと、あとの行動が変わる。

仕事に何回トライしても、

いつも障害が出てきて失敗すると、

この仕事に自分は嫌われていると思ったりする。

恋愛や結婚の失敗も同じでしょう。

たまたまだよと思えば、また勇気が湧いてくる。

ひとの心の営みは昔から変わらないようです。

うじうじしていても、始まらない。

 

記:有無相生

 

 

戻る