◆老子小話 VOL 432 (2009.02.21配信)

居卑而後、知登高之為危。

(菜根譚)

 

卑(ひく)きに居りて後、

高きに登るの危うきたるを知る。

 

低い立場に身を置いて初めて、

高いところに登ることが、

いかに危険かを知る。

 

麻生首相も中川前大臣も、

政治家の誇りを失っている。

親からもらった政治基盤で

政界デビューしているので、

卑(ひく)きに居られたことがない。

そのため、政治家という高き立場にあっても、

まるで自覚がなく、政治家として恥ずべき

行為を続けている。

最初から高い所にいると、その行動が

国民からあるいは世界からどのように

見られようとお構いなしである。

低い立場から上を見ると、責任逃れせずに

信念を持って真剣に国民生活を考える人か否かは、

その発言と行動を見れば直ぐにわかる。

信念なき人は、発言がころころ変わり、

責任なき人は、立場を忘れ言い訳をする。

子供は、親の姿を見てその哲学を学ぶものだが、

二世政治家は、親の哲学すら身につけていない。

高笑いしているのは、

そんな政治家達を手玉に取る官僚である。

「公務員改革よりも前に、自らを正せ」と笑う。

 

記:有無相生

 

 

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