◆老子小話 VOL 422 (2008.12.13配信)
羽なければ、空をも飛ぶべからず。
竜ならばや、雲にも乗らむ。
恐れのなかに恐るべかりけるは、
只地震なりけりこそ、覚え侍りしか。
(鴨長明、方丈記)
今年のあと2週間余りで終わりです。
今年の漢字は、「変」になりました。
変動の年ということになりましょうか。
サブプライム問題が震源となり、
一気に世界経済が大揺れとなっています。
方丈記の時代(平安末期から鎌倉初頭)も、
大火、地震、大風と天変地異の変が続きました
「羽が無いので飛ぶこともできず、
竜ならば雲に乗って難を逃れられるのに。」
は当時の庶民の嘆きです。
平成の民も、激震の渦中に置かれ、
じっと耐えるしかないのでしょう。
消費の冷え込みは生活防衛の証です。
ガソリン価格高騰で自動車を手放せば、
もうガソリンは不要である。
耐えている間に、誰が本当に庶民の味方か
見分ける目が養われてくる。
口先だけの言葉にもう騙されない。
CMだけでは買わない。
商品をじっくり見て買うようになる。
要らない物まで買う余裕はなくなった。
最後に、年末年始の地震は弱り目に祟り目なので、
是非、備えだけは十分に。
記:有無相生