◆老子小話 VOL 376 (2008.01.26配信)

曰、独楽楽、與人楽楽、孰楽。

曰、不若與人。

(孟子、梁恵王下篇)

 

曰わく、独り楽(がく)して楽しむと、

人と楽して楽しむと、

孰(いず)れか、楽しき。

曰わく、人とともにするに若かず。

 

ひとりで音楽を楽しむのと、

他人と一緒に音楽を楽しむのと

どちらが楽しいでしょうか?

他人と一緒に楽しむのには及ばない。

 

ヘッドフォンで独り音楽を楽しむのもよいが、

コンサートで皆と一緒に乗るのもよい。

音楽は、演奏する人がいて、聞く人がいる。

所詮、人は他人と気持ちが一体になることで

元気になっていく。

心が通うのは、音の波動を通して、

心が揺さぶられるからである。

昔から現在まで、国境を越えて、人種を超えて、

見知らぬ人と心が通うのは、お祭りの時。

お祭りを周りで見ているのはなく、

お祭りに参加することで一体となる。

人生もお祭りと同じこと。

独りで楽しんでも心は癒されない。

他人と楽しむで、予期せぬ展開が起こる。

苦しいときも一杯あるが、他人に励まされて、

乗り越えていく。

言葉を超えた心の共鳴が祭りを盛り立てる。

 

記:有無相生

 

 

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