◆老子小話 VOL 367 (2007.11.24配信)

われわれが自分を愛する人たちのために

なすことができる最善のことは、

自分が幸福になることである。

(アラン)

 

今回も、アランの「幸福論」(岩波文庫)からの引用。

90幸福は気前のいい奴だ」に書かれている。

なるほどと感じるでしょう。

アランは、喜びも悲しみも、他人に伝染するという。

愛する人が悲しそうな顔をしていると、

自分の気持ちも暗くなる

だから、自分の不幸はひとに語ってはいけない。

ただ、ひとはそんなに強くないから、

悲しみを分かち合うことで、救いを得ようとする。

一方、喜びや幸せの方は出し惜しみするなという。

自分を愛するひとを幸せにするからである。

幸福になるにはどうしたらよいか?

発想の転換をすればよい。

物価上昇で生活が苦しくなれば、

どこまで切り詰めても、自分は生きられるか

最低レベルを調べようと考える。

今の生活を続けようとするから、暗くなる。

限界がわかれば、気持ちに余裕が出る。

ささやかな贅沢もできる。

幸福も不幸も気持ちの問題である。

こうありたいと思うレベルに達しないと不幸に感じる。

そのレベルをひとから与えられるのではなく、

自分でコントロールできるように、

楽観的に物事考えましょうと教えられた。

「学を絶てば憂い無し」(老子第二十章)である

 

記:有無相生

 

 

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