◆老子小話 VOL 341 (2007.5.26配信)

其身正、不令而行。

其身不正、雖令不従。

(論語、子路第十三)

 

その身正しければ、令せざれども行わる。

その身正しからざれば、

令すといえども、従わず。

 

其の身を正していれば、命令などしなくとも

うまく進む。 命令する人が不正をしていれば、

命令をしたって従うわけがない。

 

緑資源機構をめぐる官製談合が話題になっている。

お役人という人種は、知恵がよく回るので、

政治家から頼りにされる。

業界を指導する立場にあり、悪知恵の仕組みに

民間も右にならえとなり、談合は生まれる。

天下りを規制しようと、政治家が躍起になっても、

お役人は裏ルートを考える。

自分で法律を作るから、どこに抜け穴があるか

熟知している。

また、談合を主導する団体から献金をもらう

政治家も現れる。

国民の手本となるべき人達が、不正を犯して

税金を掠め取るのでは、国民は令(ルール)に

従うわけがない。 そんな状況を論語はいう。

最近の日本には、正すべき襟など持ってない人が多い。

そんな大人たちの不始末を見せられる子供の身にも

なってもらいたい。 「美しき国」を言う前に。

 

記:有無相生

 

 

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