◆老子小話 VOL 324 (2007.1.27配信)
苗而不秀者有矣夫。
秀而不実者有矣夫。
<論語、子罕第九>
苗にして秀(ひい)でざる者あり。
秀でて実らざる者あり。
苗のままで生長が止まり
穂を出さない者がいるし、
穂を出しても実らない者もいる。
もって生まれた才能だって、
努力を怠れば、いずれ腐ってしまう。
人生なんてマラソンレースだから、
老年になって穂を出しても一向に構わない。
継続的で地道な努力が必要と孔子は教える。
「五つ神童、十で天才、二十歳過ぎればただの人」
という言葉もあるが、こちらは本人の努力とは別に
周囲の環境で才能が殺されることもあると教える。
革新的なアイデアを出しているにも関わらず、
保守的な圧力に屈し、引っ込めてしまう。
お利巧さんの官僚をうまく使うのが政治家という。
官僚にいろんなアイデアを出させて
国民生活の向上にむけ実行させるのが
政治家の務め。
苗のまま、穂のままのお役人を鍛え上げて欲しい。
その前に、政治家も身の回りをクリーンにしてね。
記:有無相生