◆老子小話 VOL 318 (2006.12.16配信)

企者不立。

跨者不行。

<老子 第二十四章>

 

企(つまだ)つ者は立たず。

跨(はだ)かる者は行かず。

 

背伸びをする人間は、

立ち続けることはできない。

大股で歩こうとする人間は、

歩き続けることができない。

人間生きるに無理をしちゃいけない。

無理をすれば、どこかにしわ寄せが来る。

一時はよくても、長い目で見ればマイナスになる。

知識優先、集団優先の平均的な教育が

ひと夫々異なる「こころ」を置き去りにした。

等身大の自分、スローライフが叫ばれる

今日この頃ですが、老子のこの言葉をみると、

人の習性は2000年前と殆ど変わりはない。

タウンミーティングのやらせ質問は、企つ者のなせる業。

いかにも民意が反映された政策であるかを装う。

それを裁くお役所は身内に手心を加える。

小泉さんは官僚主義と対決すると言ってましたが、

結局、官僚に翻弄されたようです。

郵政民営化を争点にし、反対した議員を放り出しても、

選挙に勝てば、いともたやすく取り込んでしまう。

お役人も政治家も、こんな節操のないやり方をしておいて、

何が教育基本法改正だといいたい。

「美しい日本」が泣いている。

 

記:有無相生

 

 

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