◆老子小話 VOL 306 (2006.9.22配信)
時光虚く渡らず。
人虚く渡る。
<道元>
時間が虚しく過ぎ去るのではない。
人が虚しく過ごしているに過ぎない。
光陰矢の如しといい、英語にも、
Time flies like an arrow.
という。
時間を見ている人間にとって、
矢が飛ぶように時間が過ぎ去っていく。
道元さんは、そのように見えるのは
人間がそのように過ごしているからだという。
誰にとっても、一時間は一時間、
一日は一日。
どのように過ごすかで、時間の意味が
違ってくる。
問題にぶち当たったとき、いろいろ考えて
よい対策が浮かばないとき、
何もしないでそのままにするか、
思いついた方法でやってみて、
その効果を見てみるか。
動くか動かないかは自分の意思で決まる。
成功しても失敗しても、
動かなかったことへの後悔はない。
人生は時間との勝負ともいえる。
記:有無相生