◆老子小話 VOL 300 (2006.8.12配信)
生死事大なり。
無常迅速なり。
<道元>
生死の問題は重大であり、
生れ落ちてから死にいたるまでの時間は、
激しく変化し、あっという間に流れる。
明日に死ぬとわかっていれば、
生きている時間は無駄にできないもの。
志は一度決めたら、寸暇を惜しんで
悟りの道に励めという。
道元さんの場合は、道は仏道である。
愚直に道に励めば、悟りを得るのも速い。
世間の知恵に富み、口達者な者は道に迷う。
道元さんは、死にいたるまでの時間を
馬から落ちて地面に衝突するまでの時間に
たとえている。
こんな一大事の時に、志を持つべきか迷う
暇などないという。
難しく考えずにとりあえず始め、
続けてみるのが道の始まりであろう。
記:有無相生