◆老子小話 VOL 294 (2006.7.01配信)
有自也而可。
有自也而不可。
<荘子、寓言篇>
自(よ)ること有りて可とし、
自(よ)ること有りて不可とする。
世間の人は、特定の偏見に基づいて
物事の是非を判断する。
そんな常識からはみ出さないと
真の姿は見えてこない。
昨日の善人が今日の悪人になる。
人間、そんな器用に演じられない。
彼がやったことを善だ悪だと論議する。
大切な物差しは、もし自分がやって
しまったら、どうするかである。
他人を評価した物差しで自らを裁けるか?
記:有無相生