◆老子小話 VOL 289 (2006.5.27配信)
物有本末、事有終始、
知所先後則近道矣。
<大学>
物に本末あり、事に終始あり、
先後する所を知れば、
すなわち道に近し。
物事には、根本と末節があり、
始めと終わりがある。
何を先にして何を後回しにするか
わかれば、道に近いといえる。
人生には始めと終わりがある。
何のために生きているのか、
根本とそこから派生する枝葉に分かれる。
その構造を知れば、限られた時間で
何を優先すべきか決まってくる。
先週、武蔵の「先手」を語った。
人生、先手を打って変えるにしても、
何のために変えるのかを覚悟しないと
空しさが残る結果にもなる。
根本は何なのか?
何がしたかったのか?
原点に立ち返ることが道の始まりといえる。
記:有無相生