◆老子小話 VOL 280 (2006.3.25配信)  

風雅におけるもの、

造化にしたがひて四時を友とす。

見る處花にあらずといふ事なし。

<芭蕉、笈の小文>

 

ふうがにおけるもの、

ぞうかにしたがいて、しいじをともとす。

みるところ、はなにあらずということなし。

 

風雅とは、俳諧のことです。

自然の営みにおいて、どんなときでも、

どんなものにも、感動を見出せる。

花にみえないものはない。

見る眼、見る心が準備できていれば。

その感動を句に詠めばよい。

今朝は早起きして、薄明の中に

真っ白な木蓮の花を見つけました。

自然の白が輝いて見えるなんて

驚きでした。

そして、其の花もいくつかは

下に落ちて、土に還ろうとしている。

まさに自然の変化の中に

道(造化)の教えを発見できるのです。

 

記:有無相生

 

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