◆老子小話 VOL 270 (2006.1.14配信)
衰颯的景象、就在盛満中、
発生的機緘、即在零落内。
<菜根譚>
衰颯(すいさつ)の景象(けいしょう)は、
すなわち、盛満のうちに在り、
発生の機緘(きかん)は、
すなわち、零落のうちに在る。
ものごとの衰える兆しは、
絶好調のときに既に始まっており、
新しい芽生えは、
最悪の事態のときに始まっている。
20代を過ぎるとお肌は曲がり角。
会社も最高益の後に、凋落の根が張りはじめる。
一方、不幸の連続の後に、
ささやかな幸せが待っており、
倒産寸前で、起死回生のヒット商品が
生まれたりする。
現状に甘んじることなく、しかも
失敗にめげることなく、
地道に頑張るしかない。
春夏秋冬が巡るのと同じこと。
人によって、季節の長さが違うだけ。
気長に考え、焦ることはない。
いつかチャンスが巡ってくる。
老子も同じ事をいっている。
「いつまでも嵐は続かない」と。
記:有無相生