◆老子小話 VOL 269 (2006.1.07配信)
乱生於治、怯生於勇、弱生於強。
治乱数也、勇怯勢也、強弱形也。
<孫子、勢篇>
乱は治に生じ、怯(きょう)は勇に生じ、
弱は強に生ず。
治乱は数なり、勇怯は勢なり、強弱は形なり。
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
今回は、今年の政治状況を表す言葉のようです。
混乱は治世から生まれ、臆病は勇気から生まれ、
柔弱は剛強より生まれる。
混乱するか治まるかは数で決まり、
臆病になるか勇気を持つかは勢いで決まり、
強くなるか弱くなるか形で決まる。
ポスト小泉が誰になるかで、政権交代の可能性
も出てきました。小泉さんが治・勇・強で押した
政治をしてきたので、その勢いの傘の下で安穏と
してきた政治家は、傘が消えると乱・怯・弱と化します。
次期首相の手腕が小泉さん以上に問われます。
数を稼ぐには、国の方向付けを国民にわかりやすく
説明することが、勢いを持続するには、与党内の
コンセンサスを取り付けることが、形を固めるには、
野党との連携も図る必要があります。
数・勢・形を取れなければ、短期政権に終わるでしょう。
記:有無相生