◆老子小話 VOL 259 (2005.10.29配信)  

雨ニモマケズ 風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク

決シテ瞋(イカ)ラズ 

イツモシヅカニワラツテヰル

<宮沢賢治>

 

「雨ニモマケズ」の冒頭の部分です。

まさに道に生きる人間の姿です。

この人間とビートルズの”Fool On the Hill”

と重なるように思えます。

Day after day, alone on the hill,

The man with the foolish grin is

keeping perfectly still.

………

But the fool on the hill,

Sees the sun going down.

And the eyes in his head,

See the world spinning around.

来る日も来る日も丘の上で静かにたたずみ

笑みを浮かべる。

彼の目は日が沈むのを見ているが、

心の眼は、宇宙から地球の自転を見ている。

(時空を越えた視点で真実を捉えている)

人々は彼を阿呆としか見ない。

 

「雨ニモマケズ」の彼は、

日照りの時は涙を流し、寒さの夏はおろおろ歩き

皆にでくのぼう(阿呆)と呼ばれ

褒められもせず苦にもされず生きている。

思うまま、感ずるままに生きるが、欲はない。

 

記:有無相生

 

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