◆老子小話 VOL 257 (2005.10.15配信)
形兵之極、至無形。
<孫子、虚実篇>
兵を形(かたち)するの極みは、無形に至る。
兵法で有名な孫子の言葉です。
兵法とは、敵との戦い方を教える書です。
敵といっても戦争ばかりではありません。
会社間の競争や、自分との戦いに置き換える
ことができます。
「もっとも理想的な戦闘態勢は、形のないこと
である」という。
形を作るということは、敵方に形が見え、
弱点をつかれるということになる。
形が見えなければ、相手はどこを攻めれば
よいかわからない。
一方、自分自身の意識として、
形にこだわると、刻々変化する環境に
対応できなくなります。
無形であれば、それができます。
相手に対する意味と自分に対する意味が
ある言葉です。
老子は、「無形」を水にたとえました。
記:有無相生