◆老子小話 VOL 245 (2005.7.23配信)
無無明、亦無無明尽。
<般若心経>
(むむみょう やく むむみょうじん。)
「無明」とは、仏教で「十二因縁」の第一にあるもので、
人間が生きている限り背負うものです。
人生、「無明」に始まり、「老死」で終わります。
つまり、「無明」とは「煩悩」のことです。
恋の悩み、仕事の悩み、お金の悩みなどなど。
「無明」は始めからあるのではなく、自分が作り出すもの
であるといっています。
「こうありたい」、「こうしたい」という願望や欲望があり、
心がそれに囚われていると、「無明」が生まれ、
執着する限り、人生の「無明」は尽きることはない。
では「無明」を無くせというのでしょうか?
上の言葉は、「無明」は己が生み出すもの、
心の持ちようで、いかようにも付き合っていけるよ、
と勇気付けてくれる言葉と考えます。
記:有無相生