◆老子小話 VOL 1  (2000.11.02配信)

見素抱樸  <第十九章>

(素をあらわし、樸を抱け)

「素朴な自分に帰ってみよう」

朴=樸は荒木であり、何に使われるかまだわからない状態です。

社会に生きる人間は、他者との生活を営むために、知恵や慣習を身に付けて

いるが、それらのしがらみを全て捨て去り、白紙の状態に戻った時、本来的な

素朴な自分が現れてくるという。 

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 2  (2000.11.11配信)

絶学無憂  <第二十章>

(学を絶てば憂い無し)

勉強しなければ心配はないと意味ならLAZY PEOPLEに受け取るが、

そういう意味ではない。

他人の、社会の価値観に振り回されなければ、伸び伸びと人生を

渡ることができ、余計な心配事は無くなるということである。

人と違うことを恐れず、愚人と見られても知らん振りしましょう。

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 3  (2000.11.18配信)

塞其兌、閉其門 <第五十六章>

(其のあなを塞ぎ其の門を閉じる)

穴は耳、鼻などの感覚器官、門は口や目など知識が出入りする穴。

本当に知るためには、雑念を排することであり、ハマッテしまうことです。

思考の集中にとって、情報は雑音だから、自分を情報から隔絶するほう

がよい。 対象と同化したとき、本質が見えてくる。 

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 4  (2000.11.25配信)

沖気以為和 <第四十二章>

(沖気、以って和を為す)

沖気とは、陽の気と陰の気が混じり合ったもので、それがバランスすることが

生命にとって大事だと云う。

人生プラスもあればマイナスもある、プラスにこだわっても、マイナスにこだわっ

てもいけない。所詮、無差別の一の世界から生まれたものだから。

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 5  (2000.12.02配信)

物壯則老 <第五十五章>

(物は壮なれば、則ち老ゆ)

どんな物でも威勢が良過ぎると衰えも速い。

人生、ハイピッチで駆け抜ける人、マイペースで歩む人など

いろいろあるが、気負って突っ走りすぎると、衰えも速くなる。

生命の調和を保って、無心で歩けば、また味わいも深まる。

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 6  (2000.12.09配信)

希言自然 <第二十三章>

(希言は自然なり)

自然界(天地)では、言葉にならないメッセージ(希言)が発せられており、

それに気づいた人間を道は優しく受け入れる。

しかし道はそれに気づかない者も受け入れる。 

道は、万物に同化することで、無差別に万物を導きます。

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 7  (2000.12.16配信)

善勝敵者不與 <第六十八章>

(善く敵に勝つ者はともにせず。)

上手く勝ちを収める者は敵対関係を作らないことです。

孫子の兵法にも、「百戦百勝は、善の善なるものにあらず」とあります。 

戦わないで得る勝利こそ最高の勝利です。

敵と仲良くすることが共栄の秘訣であり、自然界の原則であるわけです。

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 8  (2000.12.23配信)

果而已、不敢以取強 <第三十章>

(勝つのみ、敢えて以って強いるを取らず。)

勝ってもそれで止めること。決して深追いして相手を脅かしてはいけない。

力のあるうちはこれで済むが、いずれ、その力も衰えるはず。

勢いにまかせて勝ちつづけることを諌める名言である。

DOCOMOさんわかりますか?

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 9  (2000.12.30配信)

用其光、復歸其明 <第五十二章>

(其の光を用いて其の明に復帰する。)

光ファイバーによるインフラ整備で経済活性? 

いやいや、自然は皆様にいつも光のメッセージを送っています。

それに気付くか否かは皆様の心がけ次第。

欲望を捨て心の目で見るとき真実が見え、明(気付きの目)に戻ったと言います。

記:有無相生

 

 

◆老子小話 VOL 10  (2001.1.06配信)

天地不仁、以萬物爲芻狗<第五章>

(天地は仁ならず、萬物を以って芻狗と為す)

天地は無慈悲で、万物を藁で作った犬のように作っては壊す無限のプロセスを繰り返す。

善人が長生きし、悪人が早死にすることもない。

人間は与えられた運命を生きるのみであり、

慈悲は互いの運命に対して施される。

記:有無相生

 

 

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