老子小話 VOL 1257(2024.12.28)

よしあしの日の行水や古暦

(蕪村)

 

今回の言葉は、蕪村の句をいただきました。

古暦は、もうすぐ役立たなくなる今年のカレンダーです。

ことしも、良い日も悪い日もいろいろあった。

その思い出はカレンダーに詰まっている。

しかしその思い出も、行く水のように流れていく。

確固として感じるのは、今現在生きていることで、新たな歳を迎えようとしていることです。

蕪村は、古暦を眺めながらそんなことを考えていたのかも知れません。

今年は、公私ともども、いろいろなことがありました。

今年の漢字が「金」であったように、パリ五輪で金メダル取得が20個と過去最多となりました。

更に大谷選手が50-50を達成し、ワールドシリーズ優勝、リーグMVPを獲得しました。

政治の世界では、石破首相が誕生し、トランプ大統領が復活し、韓国では尹大統領が弾劾訴追されました。

日常生活では、物価が上昇し、燃料費、輸送費も高騰し、家計は緊縮の一途をたどります。

私的には、急性心筋梗塞をやり、薬代を含めた医療費は一桁アップしました。

今年は余りにも変化が大きすぎ、日記代わりの手帳を見ながら何があったのか振り返っています。

今まで老いというのは徐々に進むと思っていましたが、地震のように突然やってくるようです。

家ではなく山奥で発症したら、助からない場合もあるわけです。

こればっかりは、神様の思し召しに頼らざるを得ません。

悪い日がいくら続いても、年末に古暦を見ることができたことは、ストップがかからなかったしるしです。

日々は水のように流れますが、どれとして同じ日々はなく、いい悪いもあとから思うもの。

そのときは、いっ時いっ時を生き継いでいるわけです。

蕪村の句から、古暦の振り返りの楽しみを覚えました。

では皆様、良いお年をお迎えください。

 

有無相生

 

 

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