老子小話 VOL 1158 (2023.01.21配信)

If you don't care where you are, you ain't lost.

(Murphy's Law)

 

今回の言葉は、マーフィの法則より選びました。

「自分がどこにいるか気にしなければ、道に迷うことはない。」

マーフィの法則はアメリカで流行った洒落た経験則をまとめたもので、それぞれの法則には名前がついています。

この言葉には、Rune's Ruleという名前がついています。

道に迷うということは、そもそも行きたい目的地があったわけで、そこに行き着けないので戸惑う状態をいう。

しかし、自分がどこにいるか気にしなければ、いま居る場所で満足し、戸惑うことはない。

本当の自分を探し求めていても、なかなか見つからない。

そのうちに疲れ果て、道に迷ってしまう。

そんなとき、マーフィの法則はヒントを与えてくれます。

いまある自分が本当の姿だと思えば、別に何かわからないものを追い求める必要はない。

また、こういう場合もある。

事故や災害で電車が止まり、予定した旅行ができなくなった立場にいるとします。

しかし、そんな立場を気にせず、足止めをくらった場所で他のことをしてくつろげば、戸惑うことはなくなる。

英語では、where you areは、実際にいる場所、今置かれている立場や境遇と、意味はいろいろ展開します。

Lostも、道に迷う、から、戸惑う、途方に暮れると展開します。

ことわざの、郷に入れば郷に従え、は、英語で、When in Rome、do as the Romans do.といいます。

ローマに入ったら、ローマ人になったように振舞えということです。

行った先々の風習に従っていれば、戸惑うことはない。

文化や風習の違いにこだわると、どのように振舞っていいのか戸惑うことになる。

人生いつ何時、予想もしていなかった境遇にめぐり合うことがある。

そんなとき、落ち着いてその境遇を受け入れ、なじむようにすれば、とりあえず道に迷うことはない。

自分がどのように動くかで、自分の姿が決まっていくのが真実のようです。

 

有無相生

 

 

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