老子小話 VOL 1034 (2020.09.05配信)

1.   No matter how much you do,

you’ll never do enough.

2.   What you don’t do is always more important

than what you do.

(Murphy’s Law)

 

1.どんなにやっても十分ということはない。

2.何をしないかは、何をするかより常に大事。

 

今回はマーフィの法則から選びました。

労働者のジレンマという題がついています。

限られた時間内に仕事を片付けなければ

いけないのが労働者の義務です。

仕事を完璧に仕上げようと、時間を大量に投入して

頑張ったのが昔の労働者。

残業手当をもらって生活費の足しにしていました。

しかしどんなに頑張ってみても、仕事の完成度を

100%にすることはできない。

労働生産性の低さは、投入時間の増加に対して、

仕事の完成度が比例して増加しないことから

やってくる。

1法則は、仕事のこういう性質を自覚すること。

つまり、仕事はほどほど出来たら、時間の投入は

やめようといいます。

2法則は、労働生産性を高めるため、投入時間を

最小にするということで、時間を有効に使えという。

やらなくてもよい仕事を増やしているから、本当に

必要な仕事ができず、仕事の完成度は減り投入時間

も増えている。

これでは労働生産性は下がる一方です。

さすがに企業も、時間の使いかたを個人にまかせ、

仕事の中味で給料を決める方向に傾いています。

生産性が悪いのはお役所の仕事です。

特別定額給付金支給の顛末で明らかになりました。

オンライン申請システムが不備だったため、結局

手作業で入力情報の照合をやっています。

本人確認するシステムがないのが致命的で、それを

マイナンバーカードでやろうしたのが更なる失敗。

仕事の完成度の低さが原因で、やらなくてもよい

仕事を増やしている。

オンライン申請システムの仕様をまる投げし、自分で

使い勝手を確認する作業を省いている。

やらなくてはいけない仕事をやらず、やらなくてもよい

仕事を増やす。

厚労省の掲げる「働き方改革」は、まず自分たち役人から

お手本を示さないといけません。

今回の安倍首相の辞任騒ぎも唐突な個人的な判断だった

わけで、周りの誰も知りませんでした。

首相自らがストレスに押しつぶされ、「働き方改革」を

自分で実行できなかった。

「何をしないかは、何をするかより常に大事。」

この第2法則を本当に守っていたのか疑問が湧きます。

もりかけ、桜、公文書改ざんなど、やらなくてよい

仕事をやり過ぎて、逆にストレスが自分に還って来た

結果のように思えます。

今回のマーフィの法則はシンプルですが、すべてのひと

に当てはまる鉄則です。

限られた時間内に仕事を片付けるのが、人生の仕事なの

ですから。

 

有無相生

 

 

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